公開: 2022年9月26日
更新: 2022年11月19日
歴史家の新津健は、縄文時代、本州の集落では春に捕獲した子猪を秋から初冬に至るまで飼育し、これを殺して食べ、骨を焼く祭りが催されていたと主張しています。本来、北海道には生息していない猪の骨が、縄文時代の北海道の集落でも見つかっていることは、同じような祭りが北海道でも行われていたことを示しています。
アイヌ文化の研究者である瀬川拓郎は、縄文時代の子猪を飼育し、殺して食べ、骨を焼く祭りが、北海道では、子猪の代わりに子熊を飼育し、秋から冬にかけた季節に殺す、熊祭りに変化したと主張しています。
瀬川拓郎 著、「アイヌと縄文」(2016)、筑摩書房 ちくま新書 33ページ〜34ページ
瀬川拓郎 著、「アイヌ学入門」(2015)、講談社 現代新書 90ページ〜92ページ